タバコを売らないドラッグストア、タバコを売るドラッグストア

11/7の日経MJ(流通新聞)に「売らない理由(上)客の利益と幸福追求」という記事で、以下のように書かれていました(抜粋)
西日本のあるドラッグストアチェーンは、たばこの販売をしていない。15年前から一貫して「たばこを売らないDgS」を貫いている。
理由はもちろん、DgSの役割は顧客の健康の維持・増進に貢献することであり、たばこは顧客の健康にとって著しくマイナスとなるからだ。まことに正論で、立派な姿勢である。
この問題については以前からDgS企業の経営者と議論してきた。大半の企業は「たばこを買いたいという顧客もいるのだから売るのは当然だ」「たばこを売らなければ必要としている顧客にとって不便な店になってしまう」「一部の客層を失うことにもなりかねない」という意見だった。そのような考え方も理解できないことはない。さらに言えば、「小売企業は取扱商品についてそこまで踏み込むべきではない」「つべこべ言わないで製造された商品を右から左に流していればよいのだ」という考え方もあるのかもしれない。
だが、前述のように「DgSの役割は何か?」を突き詰めて考えれば、「そこまで踏み込むべきだ」という考え方の方が説得力がある。一方でたばこを販売しておいて、もう一方で禁煙補助剤を販売しているDgSなどは、筆者の目にはまるでブラックジョークのように映ってしまう。結局は「売り上げになることは何でもする」という考え方なのではないかと勘繰りたくなる。

私が勤務する会社でも一部店舗ではタバコを取り扱っていました。上記のような議論がありつつ、やはり買いたいお客様に不便になってしまうということで細々と(?)扱っていました。
昨年統合を機に薬局・薬店(ドラッグストア)業態においてタバコの取扱をやめたのは「人々のココロとカラダの健康を追求し、地域社会に貢献する」ことを経営理念としているので、正解だったと思います。どのDgS企業も経営理念の文言は一見似ているのですが、実行・徹底出来るかが大切なのだろうなと思う次第です。